2月2.3日【編集長日記(33.4日目)】

こんばんは。
播磨の魅力を発信するメディア「palette」の編集長、ロペスです。

2月2日、3日と奈良県曽爾村にある国立曽爾村青少年自然の家へ行ってきました。

大学時代からお世話になっている大好きな施設。

毎年このシーズンになると行われる教育の学習会「奈良G会合宿」に参加するためです。自分が大学二年生の頃から参加している教師(主に小学校)による教材研究サークル「ガイア(G)グループ」。当時学生だった自分は、生意気にも現場教員に囲まれながら

「教材をどのように解釈するか」
「教材を用いてどういった授業を展開していくか」
「そもそも良い教育とは何か」

といった幅広いテーマを議論し、現場の先生方の実践報告を聴き、勉強していました。

今回参加した奈良G会はその学生版。ミッションは「春から社会(主に教育現場)へ出ていく学生たちの不安を払拭する」こと。仕掛け人は大学時代の後輩で、現在鳴門教育大学大学院の修士課程で学んでいるマイケルくん。

写真提供:ガイアグループ

今年は定員である30名を超える応募があり、教育系学生14人(大阪教育大学、畿央大学、帝塚山大学など)、現役教員14人という大所帯で行われました。今日の編集長日記はそんな奈良G会の様子をお伝えしていきます。

編集長動向

一日目

奈良G会のスタートはお昼ごろ。ただ自分は夕方からの途中参加だったため、既にいくつかの企画は終了していました。

第一陣の様子。 (写真提供:ガイアグループ)

アイスブレイク(参加者同士の緊張感をほぐすためのワークショップ)や各教科の教材研究などが行われ、参加者間にゆるいつながりが生まれているタイミングで登場した私。「誰やねんあいつ」感が漂いそうな環境でしたが、みんなあたたかく迎え入れてくれました。奈良G会には毎年参加しているんですが、毎回この瞬間だけで「来てよかった」と思います。

夕食後一発目の企画は教員から独立し、FP(ファイナンシャルプランナー)として活躍している先輩による「ライフプランニング」講座。生涯支出や生涯年収を割り出し、自分が生きていく上で必要になってくるお金を考えました。
かなり衝撃的だったのが、子どもを持って家を買って老後の支出を考えると、安定していると言われている教師であってもお金がカツカツであるということ。

「自分が生きていく上でどれだけお金が必要か、把握している人はいますか?」

という質問に対して「え?いや……」との反応の学生(俺も知らなかった)。

「じゃあ自分たちの生涯年収は?」

と聞かれると、これもまた把握している人が少ない。
その現状に対し

「生きていく上で必要なお金や自分が稼げるお金を知らない人間が、『夢を持て!』だの『諦めずに頑張れば夢は叶う!』などといった無責任な言葉を子どもたちに投げかけているんですよ」

と強めの語気でおっしゃっていました。そのお話で空気が「チーン……」となっていたのですが、それぞれ危機感を強く持てていたようでした。自分も無知を恥じ、夢だの何だの言う前に、できることとできないことをちゃんと考えようと思いました。

その後一日の振り返りタイムへ。「今日一日で素敵だなーと思った人や行動はありませんでしたか?」との問いかけから始まりました。自分、この時間に生まれるほっこりした承認の空気がめちゃくちゃ好きなんですよね。「あの人が食後のテーブルを率先して拭いていて素敵だと思いました」とか、「この人がしんどそうな人に率先して声をかけていました」とか。先生らしいっちゃらしいプログラムなんですけど、なんか好き。みんなちゃんと人の良いところを見逃さずに観察してるんだなーと、発言している人も素敵だなと思える時間でした。

一日目最後の企画は、入浴タイムを経てからの夜通し語り合う奈良G会定番のフリータイム。自分の一番楽しみにしていた時間です。その時一人の学生さんから受けた相談がとても大切なことだと思ったので、ここで一つご紹介します。彼女はあるイベントでいわゆる「キラキラ輝くプレイヤー」を見て自分と比較し、私は……みたいな状態になっていました。

わかる。
そういう人の近くにいると、自分と比べちゃうよね。

以前paletteのインタビュー記事でも紹介したのですが、自分は世の中に「夢組」と「叶え組」といった存在がいると思っています。

詳しくはこちらの記事。

人って結局どれだけ他人に憧れても、自分以外の何者かには絶対になれないじゃないですか。だからキラキラ輝くプレイヤーでなくとも、あなたにはあなたなりの自分の活かし方があると思うよーというお話しました。
まあそうは言いながらも、自分だって強烈な印象を与えるような人に出会うと「あんな人になりたい!」って思っちゃう時もあります。でも所詮ロペスはロペスなので。それ以上でも以下でもないんで。ロペスを精一杯生きる他ないんですよね。
その子もその子で十分素敵だったので、自分の良さをしっかり活かせばいいんじゃないかなーとアドバイスしました。

その後まさかの体調不良に見舞われ、トイレで3回吐いたので流石に離脱。例年に比べかなり早い時間に寝ました。
朝まで……朝までみんなと話したかった……。来年はちゃんと体調整えてから来よう。

二日目

朝起きたら誰もいませんでした。朝ごはんの時間が終わってました。前日の体調不良の影響だと、私はそう信じています。

朝一発目の企画は先日ゲストティーチャーで伺った小学校の先生であり大学の後輩でもあるとっくんが担当。

写真提供:ガイアグループ
ゲストティーチャーで奈良へ行った時の記事はこちらから。


内容はライフヒストリー(過去の経験・原体験)や現在行っていること(実践や事業)から自身の「軸」を見つけ出そうというワークショップ。最終的に「努力、友情、勝利」や「真、善、美」といった3つのキーワードへと落とし込むのですが、このワークによってこれまでの経験や現在行っていることが自分の「軸」につながっているという実感を得ることが出来ました。

奈良G会では全体を通して参加者同士で考えたり学んだりする機会が多い。(写真提供:ガイアグループ)

これはまさに彼の言葉を借りると「これまでバラバラだと思っていた具材に一本の串が通る」感覚でした。焼き鳥だって串が通っていないとごちゃごちゃになりますからね。ただ焼いた肉を寄せ集めただけみたいな。

彼とは以前から

「著名な先生から教わったり、本から引っ張ってきた良いとされる実践や授業をどれだけ集めても、そこに一貫した『軸』がないとブレる」

といった話をよくしていたので、個人的にはしっくり来るワークショップでした。

とっくんのイベントレポート。詳しい内奥はこちらから。

ちなみに私の3つのキーワードは「人間、誇り、責任」でした。
「人間」という言葉は、自分がしょせん人間であること、やりたいことのためにめちゃくちゃの目標設定をして人間の限界を超えた「なにか」になろうとしないことを普段自分に言い聞かせているために選びました。「こうあるべきだ!そうでない自分はダメだ!」という行き過ぎた自己否定の果てに行き着くのは悲惨な結果しかないので。自分は生きるための目標設定をしたい。

行き過ぎた自己否定は既に経験済みで、よくゲストティーチャーの時に話します。

「誇り、責任」という言葉は、「かっこいい大人とは自分の生き方に誇りと責任を持てる人だ」という自分独自の美学から来ています。普段も自身の行動選択の際は「その選択に誇りを持てるか、責任を取れるのか」が判断軸になっています。
まあそんな大層な判断軸があったところで「やってしまった」はいくらでも出てくるんですけどね。できるだけ生き方は美しくありたいです。

その後昼食をはさんでから私の企画。「聴くことの大切さ」を知ってほしいと思い、インタビューのワークショップを行いました。内容は至ってシンプルで、自分の中で話を聴きたい人をイメージし、その人に心から聴きたいと思う問いを設定してもらってインタビューするといったもの。これまでのワークであたたかい関係ができあがっていたのでスムーズに進行することができました。
以下参加者の皆さんからいただいた振り返りの一部をご紹介させていただきます。

私の気付きは「記録を残すことの大切さ」でした。
ロペスさんの企画ではインタビューをしようということで、私も3つほど質問を考えてノートに書き出しました。ノートに書き出し、なぜ自分はそのことを聞きたいのだろう。という理由を考え相手にインタビューすることで、私自身質問しているとき、相手の話を聞いているときにブレずに話を聞くことができたかな、と思いました。
自分は何を、何のために聞いているのか。ということが頭の中だけではなくて目で見てわかるし、またそれが記録として残るということが、とっくんさんの企画にも繋がりますが、自分の軸を作っているなぁと感じました。ロペスさんのおかげで、記録を残すことの大切さを改めて感じることができました。ライターって素敵な職業ですね。
改めて、お忙しい中たくさん準備していただきありがとうございました。

ライターの仕事に魅力を感じてくれたのは本当に嬉しい。やって良かった。

企画ありがとうございます。すごく、いい体験になりました。わたしは、「あなたが生きていく上で大切にしていることはなんですか」を聞きました。これは、わたしが最近気になっていることで、本の著者などは自分がどう生きていくかを沢山教えてくれるけど、身近なみんなはどうなんだろうと思って聞きました。
1つのインタビューを通して、まずは問いに対する答えが返ってくるけど、それに対して追質問をしていくことで、話し手の考え方、決意、迷い、経験なども聞くことができて、こういったことがこの人の今の在り方に繋がっているんだなと、表面上でみているみんなの姿とそれぞれの思いを繋げられました。
もっとこの人のこと知りたい!!!と思うと、自然と更に質問が出てきて、上手くできなくても話し手は汲み取ってもっと深いところまで話してくれるのが楽しかったです!!
中々日常では難しいですが、もっともっとたくさんの人への質問を、浅く終わらせてしまわずに、知りたい!という思いを大切に聞けたらなと思います。

中心となる質問を「核」として質問を展開するのは高等技術。こんなことをできる人もいるんだなー。

合宿3日前に急遽決まった担当でしたが、こうして若い人たちに気づきや学びを提供できて本当に良かったです。自分もやってみて初めて気づけたことがあったので勉強になりました。

ワークを終え、最後は全体で二日間の振り返り。

写真提供:ガイアグループ

やったらやりっぱなしじゃなく、ちゃんと自分自身の中に落とし込むこの時間が設定されているあたり、教育のプロやそのたまごたちのイベントなんだなと思います。

全プログラムを終了し、いよいよ解散の時間に。あっという間の二日間でしたが、濃くて深い気づきや学びが得られた合宿でした。来年もまた参加しよう。
関係各位、お疲れ様でした。出会ってくださった皆さん、ありがとうございました!また曽爾で会いましょー!

写真提供:ガイアグループ

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こちらから。

この記事を書いた人

ロペス

1992年、奈良県生まれ。少年の心を忘れない26才児。paletteの編集長兼ライター。通称「ロペス」。畿央大学教育学部を卒業後、東京の人材派遣会社に就職。その後小学校教諭、塾講師、認定子ども園保育補助を経て現職。人、モノ、場所の魅力を引き出し、記事として発信するため日々奮闘中。目下の悩みは「終わらない成長期」。ダイエット方法募集中。