【兵庫県・姫路市】播磨地域の教育の祭典【palette教育フェスタ2019】

こんばんは。
播磨の魅力を発信するメディア「palette」の編集長、ロペスです。

編集長日記にて度々ご紹介させていただいたのですが、この度播磨の地域教育の祭典「palette教育フェスタ」を企画することになりました。昨年行った「paletteフェスタ2018」に集まった教育系のプレイヤーたちが協働して立ち上げたプロジェクトです。

paletteフェスタ2018についてはこちらから。

仕掛けたのは兵庫県宍粟市の小学校教諭で教育系学習サークル「枠或」の代表でもある門積先生。

門積先生のインタビュー。

運営メンバーには加西市の北条高校でキャリアガイダンスを担当している宇高くんも加入。

北条高校キャリアガイダンスのイベントレポート。

その他高砂市の先生や播磨地域の教育関係者が続々と参画してくれています。

不登校や学力低下、いじめ問題に教員の労働時間問題など……。様々な問題に直面し岐路に立たされている昨今の日本の教育。公教育も民間教育も、お互いがお互いのポジションを守りマウントを取っている時代ではもうありません。子どもにとってどういった教育が合っているのか。どういった選択がベストなのか。教育の人間だけでなく地域の大人や保護者、さらに言えば当事者である子どもたち自身が考える時代です。

複雑に入り組む教育の諸問題。誰のせいだとかどこのせいだとか、犯人探しをしている場合ではない。誰もが関係者であり、問題解決の鍵を握っている当事者なのです。

加古川ライター、ロペスのイベント紹介。今回はそういった諸問題に対して、一人ひとりが当事者となって教育を考えられるイベント「palette教育フェスタ」についてです。

なぜローカルメディアが教育フェスタを行うのか

そもそもなぜローカルメディアであるpaletteがこうした教育のイベントを行うのか。まずはそこから説明していきます。

第一の理由は、paletteが地域の宝である人を軸にしたインタビュー中心のローカルメディアだからです。
「人は地域の宝」……使い古され手垢にまみれた月並みな表現かもしれません。しかしどんな時代にあっても、地域の文化や歴史をつくってきたのはその土地に住む一人ひとりのプレイヤーでした。地域で活躍し、世の中に素敵な価値を生み出している彼ら彼女らがいなければ、そもそもインタビューメディアであるpaletteは運営していくことが出来ません。
「次」に生まれる地域プレイヤー育成のために、paletteとしても教育は絶対に必要な取り組みなのです。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
paletteが存続出来るのは、取材対象である地域プレイヤーの存在があってこそ。 photo by SAKASAMA WORKS

第二の理由は、教育が行われているのは学校に限られたものではなく、様々な教育の形があるというメッセージを出したいからです。
こちらのメディアでも何度かお話している通り、編集長である私は元々教育畑の人間です。これまで小学校、塾、認定こども園と様々な教育の現場を渡り歩いてきました。

その中で、いわゆる「第三の学校」と呼ばれるフリースクールの関係者たちにもたくさん出会ってきました。彼らに出会った時、自分の視野狭窄を深く反省しました。教育って学校だけのものじゃなかったんだと。

オルタナティブ教育。
「教育選択肢」とも呼ばれ、子どもに合った教育を当事者が選ぶことの出来る教育のことです。私はこの考え方に感銘を受けました。地域社会に様々な教育があり、それを自由に選ぶこと出来る(当然自由には責任が伴いますが……)。そうした文化を播磨地域にも広げていきたいなと思っています。

これからの流れとイベントのゴール(目標)

先日運営メンバーで行ったオンラインミーティングでは

「トップダウン型でなく、みんなで学び合う形がいい」

「公教育と民間教育、両者が可能性を広げ合えるような『つながり』を持てるイベントにしたい」


との声が聞かれました。
まだざっくりとしていますが、流れとしては、まず播磨地域で魅力的な教育をされているプレイヤーをゲストとして招待し、「セミナー+座談会」といった形式で新しい教育に触れるプレイベントを数回実施。その後プレイベントで登壇してくださったゲストや教育機関などにブース出展をしてもらい、公教育・民間教育問わず様々な教育に触れられる機会である播磨の地域教育の祭典「palette教育フェスタ2019」を開催するといった形です。

各イベントのゴール設定は教育分野で新しく脚光を浴びている評価指標「6Cs」を参考にイベントを設計しました。以下にて詳しくご紹介します。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

「6Cs」とはこれからの世の中を生き抜くために必要とされる資質の総称。

「Collaboration(コラボレーション)」…出会い
「Communication(コミュニケーション)」…対話
「Content(コンテンツ)」…強み
「Critical thinking(クリティカル・シンキング)」…批判的思考
「Creative Innovation(クリエイティブ・イノベーション)」…創造
「Confidence(コンフィデンス)」…自信

これら6つの「C」から始まる資質をまとめて「6Cs」と呼んでいます。それぞれの資質には流れや順序があり、下記の図にまとめられています。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

最初に「出会い」があり、「対話」が生まれ、他者との関わり合いの中で自身の「強み」を発見する。その後内省の中で「この強みはどういったものなのか」「果たして本当に強みなのか」といった「批判的思考」で強みを検証。実際に行動し、形にしてみる「創造」の段階へ進み、結果に対して「自信」が生まれる。
このサイクルを回すことでどんどん成長していけるという流れになっています。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

イベントでは「出会い」→「対話」→「強みの認知・発見」という段階を担うことに。イベント後に学んだこと、強みを日々の実践で挑戦し、振り返り、自身へとつなげてまたこちらのイベントで参加者同士で交流を行えたらと考えています

兎にも角にも、私は地域に学校や塾以外の教育はたくさんあるというメッセージを伝えたい。そして教育に関わる様々な人たちが学び合い、切磋琢磨し合い、播磨地域の「教育」をみんなで前に進めていきたい。そういった想いでいます。
教育関係者はもちろん地域に大人たちや保護者、当事者である子どもたちにそうした機会を提供していきたいのです。

・自分たちが取り組んでいる教育を知ってほしい。
・どんな教育が播磨地域で行われているのか知りたい。
・教育に関わる人がどのような哲学で臨んでいるのかを聴きたい。
・とにかく教育について語ってみたい・学びたい。


上記に当てはまる方には是非ご参加いただきたい。加えて運営メンバーも随時募集中。上記の内容に魅力を感じてくださる方からのご連絡をお待ちしております。

イベント詳細

palette教育フェスタ2019 プレイベントvol.1(※終了!)

■目的
1,コンテンツを深める(自身の強みを再認識・深化)
2,コンテンツを増やす(強みを広げる・進化)
3,コンテンツを繋げる(日常の教育実践に学びを繋げる)

■日時
3月17日(日)
13:30〜16:30

■当日の流れ
1,パネルディスカッション
登壇者による教育実践の発表、質疑応答など。
2,グループ対話
4〜5名のグループにわかれ、パネラーからの話題提供を受けてのディスカッション。

■場所
姫路コワーキングスペース「mocco」
〒670-0912
兵庫県姫路市南町76 姫路城陽ビル4F
※受付は4Fですが、会場は6Fの大会議室です。

■参加費
1000円

■参加方法
下記参加フォームから登録お願いいたします。
参加フォーム

■登壇ゲスト(※追加決定次第更新します。)
・放課後box(赤松 伸哉さん)

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

姫路出身の大学生が取り組んでいるプロジェクト。宿題をサポートしながら、いろんな人を巻き込んで地域交流、多世代交流、異文化交流を深めている。知っていること、興味をもてることを増やし、豊かな選択ができる子どもたちがすくすく成長できるハコを目指して運営中。
Webサイト

・北条高校キャリアガイダンス(宇高 秀和さん)

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

兵庫県加西市にある北条高校にキャリアガイダンスを実施。毎回魅力的なゲストを招致し、地域の大人と生徒たちとの対話の場をつくっている。

・夢プロ(阿曽 奈生さん)

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

宍粟市の教育サークルの主催、学習サークル「夢プロ」代表、古き良き職員室のようなコミュニケーションの場をつくりたいとの想いから、毎週月曜日に先生の語り場・居場所づくりを行うなど、多岐にわたり教育分野で活動をしている。不定期で授業づくり、学級づくりのためのワークショップも開催中。

イベントレポート

イベント当日は20名近くの参加者が集まってくださいました。会場は姫路のコワーキングスペース「mocco」。

参加者の層は様々で、教育分野で活躍する学校教員や民間教育のプレイヤーの他にエンジニア、NPO法人職員、学生など。多種多様な方々がこの日一緒に教育について学び合いました。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

タイムスケジュールは以下の通り。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

最初のオープニングでは教育学習サークル「枠或」代表の門積先生からこの会のゴールが提示されました。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

教育分野で新しく脚光を浴びている評価指標「6Cs」。こちらに基づいてイベント設計、ゴール設定がされました。詳しい説明は前述の「イベントのゴール」に任せます。

オープニングでは自己内省のワークを行いました。自身の手形を紙に取り、各指に指定された項目を書き込んでいきます。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

記入した紙はイベントの最後のプログラムで使用。交流を通して「この手形は誰のもの?」を参加者全体で当てるという遊び心あふれるワークでした。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

その後三名の登壇者による自己紹介、続いてパネルディスカッションへ。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
北条高校キャリアガイダンスの宇高さん。
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
夢プロ代表の阿曽さん。
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
放課後boxの赤松さん。
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

ファシリテーターは私ロペスが務め、

「なぜ今の活動を始められたのか?」
「なぜ公教育?なぜ民間?」
「これから求められる資質・能力とは?」

といった質問をパネラーの皆さんに投げかけました。

活動のきっかけは様々で、宇高さんは大学時代に関わったキャリア教育プログラム「だっぴ」から。

赤松さんは「起業したい」との想いから東京のインターンに挑戦し、ここ播磨の地で「子どもが先生・両親以外の大人に出会う機会が少ない」と課題意識を感じて教育事業を立ち上げられたそう。
宍粟市で夢プロをされている阿曽先生は「情報格差のある田舎だからこそ学びの場が必要」と考え、教育者が学び合うプロジェクト「夢プロ」を運営されているとのことでした。

阿曽先生のおっしゃる通り地方だとどうしても情報格差は出てきます。赤松さんも自身の修行の場としてインターンの際は東京を選んでおり「若者の情報感度が全然違う」と話していました。ここはメディアを運営している自分にとっても課題を感じるところで、質のいい情報や学びを届けていかないといけないなと気持ちを新たにすることができました。

公教育、民間を選んだ理由については「公教育と適度な距離を持ちながら関わりたいから」といった宇高さんの意見や「そもそも起業をしたかったから公教育は考えていなかった」という赤松さん、「生活がかかっているからね」と答えてくださった阿曽先生など、こちらもパネラーによって様々でした。
ただみんな「教育を良くしていきたい」との想いは一緒で、形は違えど向かう先は一緒なんだと思います。

最後の質問である「これから求められる資質・能力とは?」では、宇高さんが「問いをつくる力」、赤松さんが「物語をつくる力」を挙げました。
変化の激しいこの時代を生き抜くためには、新しい知識や技術を更新し続けていくために「何でなんだろう」「どうなっているんだろう」と問いをつくる好奇心は必須になってきます。また赤松さんの「物語をつくる力」は故スティーブ・ジョブスのスピーチで有名な「点と線をつなげる力」に関わってくるなと感じました。

個人的に一番面白かったのが阿曽先生の挙げた力の一つ「表現力」「いいものをつくっても知ってもらえなければ無いのと同じ」という意識のクリエイターの世界では当たり前になりつつあるこの力ですが、学校教員の方からお聞きするとは思ってもみませんでした。教育って確かに進んできているんですね。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
メモを取って真剣に話に耳を傾ける参加者が多かったです。

パネルディスカッションを終え休憩をはさんだ後はグループディスカッションへ。パネラーからいただいた話題について参加者一人ひとりが話したいテーマを設定し、近いテーマの人たちとグループを形成。時間をかけて議論を行いました。
全てのグループを回ることはできませんでしたが、それぞれ自身の関心について質問をしたり、悩みについて相談したり、各々の課題解決につながったようで良かったです。

兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師
兵庫 播磨 加古川 姫路 ローカルメディア palette palette教育フェスタ 教育 学校 教師

グループディスカッションは大盛り上がりで終わりの合図がはばかられるほど。「もっと話したい!」の気持ちを生める場をつくられたのは参加者一人ひとりのおかげです。イベントへの積極的な協力、本当にありがとうございました。

イベントを終えてみて思ったことは、やはりこうしたイベントは地域に必要なんだなという確信でした。阿曽先生や赤松さんがおっしゃっていたように田舎だと都心と比べて情報格差が激しい。だからこそこうしたイベントを通して様々な取り組みを紹介したり、情報交換したり、学び合っていく必要があると思います。

今後も継続的に「palette教育フェスタ」を行っていきますので、また是非お越しください!
ありがとうございました!

撮影協力:SAKASAMA WORKS

palette教育フェスタ2019 プレイベントvol.2

未定。乞うご期待!
※随時更新

Follow me !!

お仕事(インタビュー・取材など)の相談は
こちらから。

この記事を書いた人

ロペス

1992年、奈良県生まれ。少年の心を忘れない26才児。paletteの編集長兼ライター。通称「ロペス」。畿央大学教育学部を卒業後、東京の人材派遣会社に就職。その後小学校教諭、塾講師、認定子ども園保育補助を経て現職。人、モノ、場所の魅力を引き出し、記事として発信するため日々奮闘中。目下の悩みは「終わらない成長期」。ダイエット方法募集中。