【兵庫県・加古川市】「『出来っこない』をやってみせる」【地域プレイヤー:北垣 貴寛】

こんにちは。
加古川の魅力を発信するメディア「palette」のライター、ロペスです。

去年の暮れ。
かこがわ若者会議でプロデュースした「犬とカメレオン」のライブで、PAをしていた一人の学生から突然提案を受けました

「すみません。面白いアイデア持っているんですけど、何か一緒にやれませんか?これ、絶対面白いと思うんですよ」

そう語る学生は、一見するとガツガツしたタイプではなくどちらかという大人しいイメージの青年。
まさかアイデア持って飛び込んでくるとは思ってもいなかったので、正直驚きました。

ただその青年は本気のようでしたし、自分も「面白いこと」に飢えていたので話を聞いてみることに。

テーブルを挟んで酒を飲みながら、真っ直ぐ眼を見て言い放った一言。

「絶対面白い」……か。

お前、言ったな?

どこぞの人間とも分からない私に、アイデアひとつで営業かけてきた彼こそ、今回のインタビューのお相手。
北垣貴寛、通称「がっきー」。
映像制作を得意とし、ライブ中継、啓発動画、ポスター制作など、幅広い分野で活躍している学生です。
paletteでは「心なき者からの逃走」という、脱出ゲームと鬼ごっこを組み合わせた体験型イベントを動かしてくれています。

一緒にプロジェクトを動かしていて感じるのは、やりやすさ。
フットワークが軽く、連絡のやり取りもレスポンスが速くスムーズに進む。
頭がキレる上に、指示を待たずに自分で「動ける」タイプとあって、一緒に組んでいて本当にやりやすい。

一体、こいつは何者なんだ?

加古川ライター、ロペスの人物インタビュー。
今回は「心なき者からの逃走」の発案者であり、動画制作や撮影で活躍する地域プレイヤー、がっきーに話を聞きました。

​北垣 貴寛

兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛

1997年兵庫県神崎郡生まれ。
氷丘小学校卒業後、中学受験を経て滝川第二中学校・高等学校へ進学。
その後関西大学総合情報学部に進み、ICT教育を中心に情報、メディアについて学んでいる。
また学業の傍ら映像制作も行っており、自身で揃えた機材を用いて様々な映像作品の制作に関わっている。

SAKASAMA WORKS

がっきーの取り組んでいる映像制作プロジェクト。プロモーション映像、ライブ映像、写真、その他web関係など幅広く活動している。

ユニバルin東加古川のPR動画
paletteで行なった動画インタビュー。
paletteの音声配信メディア「paletteラジオ」。
兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛
西日本合同発表会
SAKASAMA WORKSのHP。

viewinto(ビュイーント)

学生がまちのことをゆるっと考えてみる企画「viewinto」。加古川に若者が集まるコミュニティが少ないことを課題に感じたがっきーが立ち上げた企画。

兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛 viewinto
兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛 viewinto

月に一度のペースで開催しており、毎回テーマを変えながら「まち」について考え、地域に若者の居場所をつくっている。企画はメンバーを含め2名で立ち上げ、行政にプレゼンを行い、加古川市協働のまちづくり推進事業から補助金を受けるまでに成長。

毎回加古川市近辺からまちに興味のある学生が集まり、交流を行なっている。

兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛 viewinto
兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛 viewinto
兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛 viewinto
兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛 viewinto
兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛 viewinto

教育と情報、二つの武器

ロペス:がっきー、それじゃ早速お願いします!初めて会ったのっていつだっけ?

がっきー:こちらこそよろしくお願いします!初めてお会いしたのはかこがわ若者会議の時じゃないですか?僕は若者会議のメディア関係を担当していたので、その時だと思います。

かこがわ若者会議のインタビュー。

ロペス:そっか。たしかにあの時PCのところでずっと作業していたっけ(笑)今は学生だよね?情報系の勉強してるの?

がっきー:はい。大学では総合情報学部に在籍していて、ICT教育を中心に中高の情報教諭免許取得を目指して勉強しています。学外では学んだことを活かして、映像制作やデザインなどをさせていただいています。

ロペス:なるほど。大学では教育と情報、両方を勉強してるんやね。

​憧れの師と将来の夢

ロペス:今大学で教員免許取得を目指していると聞いたけど、そもそも教育系に進もうと思ったきっかけは何だったの?

がっきー:中学校の時に出会った先生や授業が素敵だったから、ですね。僕は中学受験をして滝川第二中学校・高等学校に進学したんですが、そこで受けた授業がもう本当に楽しくて。

ロペス:授業が楽しい!?学校生活の中で楽しいことといえば運動会や修学旅行なんかはよく聞くけど、授業が楽しいは中々聞いたことないな。

がっきー:めっちゃ楽しかったですよ。まず授業をする先生が半端なく面白い。中学に入ってすぐ度肝を抜かれました。学年の先生のうち特に3人が印象に残っています。一人は副担任の理科の先生で、抜群のトークセンスを持っていました。イメージとしては授業というよりエンターテイメントの方が近いかもしれません。ついつい見ちゃう、聞いちゃう。そんな授業をする先生でした。
またどの先生もですが、授業が本当にわかりやすい。中学校に入ったら、小学校の時と比べて勉強が途端に難しくなるじゃないですか?

ロペス:うん。数学なんかいきなり0以下の概念が出てくるし。

がっきー:そう。でもそこでつまずかないで済んだのは、わかりやすい授業をしてくださった先生方のお陰だと思っています。また、授業以外でもわからないところを質問しに行くと、とても丁寧に教えてくださる。その対応も魅力でした。

ロペス:なるほど。わかりやすくて楽しい授業ができ、生徒の質問にも的確に対応できる。それは確かに魅力的な先生方やね。

​「答え」のない課題に取り組む授業

クエストエデュケーションプログラムについて

ロペス:先生が素敵だったって話を聞いたけど、授業の内容はどうだった?中高一貫校なら特別なカリキュラムがありそうだけど……。

がっきー:ありましたね。クエストエデュケーションプログラムという、「教育と探求社」って会社がやっているプログラムで、実際の企業から出されたミッションに学生がこたえていくような実践的なものもありました。大学生が行うインターンシップみたいなものですね。それが中学生の時の授業にカリキュラムとして取り入れられていました。

ロペス:え、めっちゃ面白そう……。

がっきー:面白かったですよ。この時指導してくださったのが情報科の先生だったんです。ICT機器を用いて、どのように自分の意見や調べた内容を発表するか、どうしたら相手に伝わりやすいかといった表現の方法を学びました。今敎育界ではアクティブ・ラーニングが声高々に叫ばれていますが、うちでは当時から「答え」がない課題に取り組み、主体的に学んでいましたね。ある程度制限はあるものの、一方的に教えられたり正解をなぞったりするだけでなく、自分たちで自由に試行錯誤できることが本当に楽しくて。様々な角度から物事を考える習慣がついたと思います。プログラムに取り組んでいた当時中学三年生だった自分は、そこで初めて「先生になりたい!」って思いました。

ロペス:色々挑戦して試行錯誤できるって、本当に楽しいことだと思う。素敵な教育を受けてきたんやね。

がっきー:はい。楽しいだけでなく、しっかり力がついたという実感もありました。クエストエデュケーションプログラムでは全国大会(クエストカップ)があるんですが、中学二年生の時にグランプリをいただいたんです。中学三年生の時は残念ながらグランプリを逃したんですが、いい経験をしたと思っています。

​「どうせ出来ない」なんてない

兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛

とにかくやってみる。出来なければ工夫する。

ロペス:実は一つ気になっていることがあって、それをずっと聴きたいと思っていたんだけど、何でそこまで動けるの?

がっきー:動ける……ですか?

ロペス:そう。俺は教育学部の出身なんだけど、そこって真面目に授業に出て、教員採用試験の勉強をして、試験に通れば先生になれる場所なんだよ。つまりそれさえしていれば良いわけで、他のことに手を出す必要性ってあまり無い。だからがっきーがそこまで学外で活動している理由ってのを知りたくて。

がっきー:なるほど……。たしかにそういう捉え方もあるかもしれませんね。でも、自分は大学行って、ただ勉強して、大学の中だけで大学生を終えるのは面白くないと思っていて。大学という大きなコミュニティに属していると、みんな集団になるじゃないですか?与えられた何かにみんなでついていく。それって自己がないのと同じじゃないかと。それでは面白くないんですよ。

ロペス:与えられているものを消化しているだけでは満足できないか。自分で選択して行動しないと退屈だって気持ちは俺もあるな。

がっきー:そう、退屈なんです。もちろん、やらないといけないことだけやっていてそれで十分だって言う人はいいと思うんです。でも僕はそのタイプじゃないので。

ロペス:がっきーはさ、どうして「動けるタイプ」になったの?

がっきー:どうして……か。いや、あんまりわからないですけど、動けない人って「どうせ出来ない」と思ってるんじゃないですかね?環境とか、お金とか、能力とか、そういったものが無いからって。自分はそこで諦めず「こうやったら出来るんじゃない?」って考えられるから動けるんだと思います。

ロペス:なるほど。そうやって試行錯誤できるのは、中高時代のクエストエデュケーションプログラムが活きているところだね。

がっきー:そうですね。滝二では主体的に考えて動く、「考動」の考え方を学ぶことができました。出来ない理由なんて挙げればキリが無いですし、その度に諦めていたら何も出来ないじゃないですか。また周りの環境もとても大事だと思っていて、挑戦する人を応援するような環境があるからこそ、自分も頑張れているのかなと思います。

​なぜ今「地元」加古川なのか?

兵庫 播磨 palette インタビュー 加古川 動画 映像 SAKASAMA WORKS 北垣 貴寛

ロペス:環境の話といえば、なんでまた「加古川」なの?関西大学まで行けば、それこそ都市にある大手の企業とたくさんコラボも出来るじゃん。なんで地元の加古川で活動しようと思ったの?

がっきー:もちろん都市の方でも活動はしていますよ。加古川だけでやっているわけじゃないです。加古川で活動しているのも、正直なところ、地元がいいところだともっと広めるために活動しているわけではないです。たまたま自分が活躍できる場所が地元だったから、地元でやっているだけですね。もし神戸とか大阪とかでやれるなら、そっちでやっていたかもしれません。


ロペス:そりゃそうやね。自分の可能性を最大限発揮できる環境があればそこを選ぶのは当然だし、誰もそれを止めるべきじゃない。選ばれなかった環境は、選ばれるためにどうすべきか。それを考えて魅力的な環境に育てていくのが今の自分がやっている仕事だしね。

がっきー:今回はたまたま加古川を盛り上げようとしている「palette」というプロジェクトを見つけて、そこにロペスっていう変わった大人がいて、やりたいことをさせてくれそうだったので加古川で活動しているだけです。

ロペス:それってあれだよな。褒め言葉って解釈でいいんだよな。

がっきー:もちろんです(笑)ロペスさんは元々教育畑の人間だからかどうかわからないですけど、学生をコスパの良い人材として見るような大人じゃないし、相手が学生だからってナメてかかるようなことしないじゃないですか。やりがい搾取のボランティアみたいな真似をさせないし、はなから無報酬で使おうとしていない。お互いちゃんとメリットがあるように考えて提案してくれる。だからこの人はちゃんと向き合ってくれているんだなって思っています。

ロペス:真面目一筋25年。ちゃんと生きてきてよかった……。

がっきー:大袈裟すぎでしょ(笑)これからも面白いことやっていきたいので、是非よろしくお願いしますね。

ロペス:こちらこそ、これからもいっぱい面白いことやっていこうな!今回はインタビューを受けてくれてありがとう!

​インタビューを終えて

地域で活動をしていて、本当の意味で「動ける」人間は中々いません。
何かに挑戦したり、取り組んだりするというのは、口で言うほど簡単じゃない。
常にリスクが付きまといます。

失敗するかもしれない。
人に笑われるかもしれない。
誰にも見向きもされないかもしれない。

ただ、そこで一歩踏み出し事を起こせる人間が、いつだって時代を、文化を、歴史をつくってきました。

「これ、絶対面白いと思うんですよ」

そういった彼の言葉は酔狂でもなんでもなく、挑戦する人間の言葉でした。
やってやろう、面白いことを。
若さはもっと「無謀」であっていい。
「言うじゃないか」から「やるじゃないか」へ。

評価が変わるのはもうすぐ。
北垣貴寛20歳。
不可能を挑戦の障害としない、若い地域プレイヤー。
paletteは彼の活動を全力で応援していきます。

Follow me !!

お仕事(インタビュー・取材など)の相談は
こちらから。

この記事を書いた人

ロペス

1992年、奈良県生まれ。少年の心を忘れない26才児。paletteの編集長兼ライター。通称「ロペス」。畿央大学教育学部を卒業後、東京の人材派遣会社に就職。その後小学校教諭、塾講師、認定子ども園保育補助を経て現職。人、モノ、場所の魅力を引き出し、記事として発信するため日々奮闘中。目下の悩みは「終わらない成長期」。ダイエット方法募集中。